はじめまして。横浜モラロジー事務所のホームページ制作スタッフ、デザイナーのイシカワです。こちらのコラムでは『季節感』や『日本独特の文化』等をデザイナーの目を通してお伝えしたいと思います。

南の地域で明けてきたところもあるようですが、6月末現在の関東地方は『梅雨』真っ只中です。今月、西日本に大量の雨が降り、九州地方や中国地方に大きな被害が出ているのはご存知の通り。これ以上の被害が起きない事を心より祈っております。

今回お話をしたいのは『雨』のこと。

皆さんは日本語で雨の呼び方や熟語がどれだけあるかご存知ですか。「春雨」、「甘雨」「秋雨」、「喜雨」、「時雨」、「寒雨」、「氷雨」。熟語で「雨過天晴」、「和風細雨」、「晴耕雨読」、「櫛風沐雨」…、次々と出てきます。

残念なことに近頃では「ゲリラ豪雨」等、あまり良いイメージを描けない『雨』ですが、ご紹介した数々の言葉を見れば、『雨』が昔から生活に深く影響していたことがわかります。日本人は『雨』を通して寒暖や気持ちを繊細に表現してきたんですね。

私がデザインやイラストで描く時に想像する雨は「無色透明」です。ブルーでもグレーでもない、透明感が『雨』から感じられる素直なイメージです。淡いブルーのあじさいの花びらや黄緑色の葉っぱに当たり弾ける雨粒。…そこに一瞬の涼感を感じるのは日本人ならではの感覚なのでしょう。

一昨日、イギリスのEU離脱という衝撃的なニュースが飛び込んできました。混乱が懸念されますが、ここはひとつ「五風十雨(ごふうじゅうう)」でいって欲しいものです。
(文=イシカワ)