こんにちはデザイナーのイシカワです。

日本全国で桜も満開を迎え、いよいよ春本番ですね。ところで皆様は「春告魚(はるつげうお)」と云われる魚をご存知ですか。地方によって異なるとは聞きますが関東ではメバル、西の方ではサワラが一般的でしょうか。

私は釣りが趣味で食べ物でも魚が大好きなのですが、料理によって好む魚が異なります。刺身なら「鮪」、塩焼きなら「鯛」。そして煮魚なら「メバル」が一番好きです。同じ磯の魚でカサゴ、ウミタナゴ、アイナメ等、どれも煮魚にすると素晴らしく美味しく身離れもよく食べやすいです。何故、その中でメバルが煮魚として一番なのかといえば、第一の理由は「インパクト」なんじゃないかと思っています。

メバルは「春」のイメージが強く、年度始めの「釣り始め魚」って感じで記憶に残り易い。魚は季節と重ねて覚えられることが多くて夏にイメージされる魚は沢山いますが春はめっぽう少ない。更に春はまだ寒いですから酒の肴を選ぶにも、冷たいお刺身より温かい煮魚をリクエストしてしまう。「あ、メバルが旬じゃん」と、なるんですね。

第二の理由は自分で釣りに行かなくてもどこのスーパーにも売っていて簡単に購入できて食べる機会が多いから、です。先ほどあげた他の魚たちは釣り人にはポピュラーでも一般にはレアでスーパーではほとんどお目にかかれず、食べたければ自分で釣らねばならないのです。だから普段気軽に食べていないので身近さに欠けているのです。…残念。

春告魚メバルの存在を意識する頃、冬は終わり、暖かい春が来て心軽やかになる時なのです。