今月封切りの角川映画(日中合作)『空海』を先日観てきました。

監督は中国の陳凱歌、主人公空海には染谷将太さんが頭を剃って熱演、記録に残っている空海にそっくりでした。あと阿部寛さん松坂慶子さんたちが出演、中国からも有名な方々がそろってました。特に女優さんはとても美人ばかりですね。

原作は夢枕獏さんの「沙門空海唐の国にて鬼と宴す」で、八世紀遣唐使として唐に渡った空海が白楽天(詩人)と一緒に楊貴妃(絶世の王妃)にまつわる事件や謎を解明していくアドベンチャー映画でした。映像が美しく気楽に楽しめる映画ですが、結構複雑な謎解きや人間関係があるのでうっかりしてる置いてかれますよ…いえ、ました(笑)。

僕的に一番関心があったのが、撮影のために唐の長安の繁華街を再現した広大なセットで、古き良き中国を感じれると期待してました。というのも、子供の頃よく行った昔の横浜中華街に懐かしさがあるのです。昭和40年頃の話ではありますが、あそこは全く別の国でした。

喧騒とした人ごみ、大声で飛び交う異国語、焼いた甘栗谷や揚げ物の匂い、上を見ると赤色で大きく反った軒先、肉屋の前には鳥やヘビなど動物の生肉や真っ赤な色の内臓のようなものまで吊り下げていて、驚きと興奮の連続でした。そして食事の美味しいこと!他では食べれない絶対の味!それが何と楽しみだったことか!この映画はそんなことも思い出させてくれました。【D.T】


今から50年近く前の中華街を思い出すきっかけになった映画とは。異国情緒の魅力を感じます。