風薫る5月、あたり一面の新緑からも生命の息吹とエネルギーを感じる季節ですね。

今年は、平成から令和の御代がわりにあやかり、格別に長い連休となりましたが、お子様、ご家族で一緒に過ごす時間を満喫されましたでしょうか?

このエネルギッシュな芽吹きの季節に思い出すのは、子供の頃、友達と近くの小川や田んぼでメダカやオタマジャクシをゲットするのに日が暮れるまで夢中で過ごしたこと…昭和生まれの私は、かなりワイルドな子供でした。しかし、感性の記憶として、土の感触、風の匂い、小川のせせらぎ、鳥や虫の声、季節の草花の色どりや香りというようなものが鮮明に残っていて、季節ごとに懐かしく思い出されます。

最近のママさん達からのご相談やご質問に、お子様が幼少の頃から既に、習い事や塾の選び方などが多くあります。大変教育熱心なので感心しきりなのですが、私は「小学生までは、できるだけ遊ぶこと、それも、自然の中で、感性=五感(視覚、聴覚、触覚、味覚、嗅覚)を育てることの方が大事ですよ〜!」とお伝えしています。

現代は、お庭のあるお宅や、土のままの道路、自然の中で遊ぶ環境が激減していて、それを実現するのは極めて難しい状況にあることでしょう。ですが、できるだけ、親が自然の環境を探し求めて、触れ合う機会を提供してあげてほしいのです。それは、大地自然から得る感触と共に、私たち人間も自然の一部であり、この地球上の全ての“いのち”と相互扶助、共存共栄しているという謙虚さをも、子供の時の五感に記憶しておいてほしいから。

これからの時代、科学進歩やAI化が加速し、人間にとっての利便性は益々進化を遂げていくことになります。その進化をより有意義に活用できるかどうかは、私たち人間の感性と価値観に委ねられることでしょう。それは、子供の頃に感じて刷り込まれた感性こそが基本になると信じています。幼少期や子供時代は、長い人生のうちの僅かな時間。その間の純真な心に残る感性は、その後の人生のあらゆるスイッチオンの可能性を秘めています。

これからの季節、マンションやアパートでも、お部屋やベランダに花、植物や生き物を、休日には親子で近くの自然公園、川、海、山で過ごす時間を見つけて、子供の将来のスイッチオンへのウオーミングアップを是非楽しんでみて下さい。
 (Hitomi)