2021年も、残り僅かとなりました。

コロナ禍の2年目で自粛生活に慣らされながらも、先の見えない状況によく耐えて持ち堪えてきた一年でした。ようやく外出や人々の交流が徐々に復活し始めているこの状況が、どうかこのまま…!と願うばかりです。

耐えて持ち堪える…と言うと、ここ数年間、絶えず私の心から離れないKさんが思い浮かびます。

Kさんは、子育てサークル「マザーグース」〜「ティファニー」の長年のメンバーで、毎月の学びの会に楽しんで参加して下さっていたお一人です。3年前の2018年の初夏、突然自宅でクモ膜下出血で倒れました。

その頃、Kさんと連絡取れない事を心配していた矢先に、ご主人からの耳を疑うような事後報告があり、一命は取り留めたものの意識不明でICUに入院中との事でした。Kさんは一人っ子さんでご両親とも疎遠な状況でしたので、以前から妹のように思っていた私は、居てもたっても居られず、ご主人の了承を得て、すぐに病院へ駆けつけました。

手術後も意識が戻るか解らない状況に、ご主人やお子達(高校一年生と小学4年生)はどんなにか不安でお辛いお気持ちかと思うと、、、言葉が見つからないまま、何とか奇跡が起こりますように…!と祈るのみでした。

その後、「ティファニー」のメンバーと病室に見舞い、眠っているKさんの耳元にエールを送りました。再手術をして、薄皮を剥ぐ様に僅かに意識が回復し、声かけにも反応が出てきましたが、会話が不能、右半身が付随のままでした。「とにかく、命があって!意識が戻ってきて!良かった!」と思うご主人やご家族、私の思いとは裏腹に、意識が戻ってご自身の状況を自覚したKさんの悲しみ、やるせなさ、苦しみが、その後切ない程に伝わりました。目覚めたら、声も言葉も出ない、右半身が動かせないのですから。。。

ICUから一般病室へ移ると、日中は勤務のあるご主人に代わり、気弱で涙もろくなったKさんのお相手をしました。私の腕で思いきり泣いて貰い、スキンシップをしながら「絶対大丈夫!!!時間はかかるけれど、絶対に良くなるから!ダメと思ったらダメよ〜回復した姿を想像しながらリハビリしてね。毎日祈っているから!」と激励したり、「でも、嫌になっちゃったら無理しなくていいからね〜」と受け入れたり、、、の繰り返しの中、帰り際には「あ、り、が、とう〜ガ、ン、バ、ル!」と笑顔で言えるようになってくれました。

しかし、この思いがけない妻の病気、家族の一大事を全て受け入れ、妻の心に寄り添い、子供達のお世話に励んだご主人は、本当に本当に立派です!Kさんには「こんな優しい愛情深いパパとご縁があって、あなたは幸せよ〜!」と伝えました。

半年程で会話が片言話せるようになり、その後も辛いリハビリを頑張って、2度の転院後にようやく念願のご自宅に戻る事ができた時は私も心から嬉しく思いました。やはりお家が一番なのですよね〜!

家族がすぐ側に居て、声や会話が聞こえて、ワガママもちょっと言える、、、笑そんな中で回復力もアップして、今年は会話も十分できるようになり、右手が少し動き、一人立ちもできるようになって驚かせてくれた一年でした。ある日突然の出来事から環境が一変してしまいましたが、本当によく耐えて持ち堪えているKさんに、そしてご主人とお子達に、いつも私の方こそが励まされています。

そんなKさんに感謝を込めて、、、今年もありがとう!更なる回復を祈りつつ、、、Merry Christmas.
(Hitomi)