毎朝、起床、洗面後にまずする事は、神棚に向かいご挨拶。

無事に朝を迎えられた事への感謝、多くの恩恵により生かされている事への感謝、微力ながら恩恵にお返しできるよう努力しますという誓い、世界平和と日本の平和、ご縁ある方々のお幸せとご無事の祈願…。

この時間を、傍でじっと静かに伏せて待っているのが、我が家のワンコ姉妹。

主人のこのお祈りが終わらないと、彼女達は朝ご飯にありつけない。その後、仏壇にお茶を供え、お線香をあげて、今度は御祖先へのご挨拶。この頃は、ソワソワする気持ちをグッとこらえて、最後のお線香が灯されるのをひたすら待ちながら、やはり傍で伏せる彼女達。

この待ちが、朝ご飯への中盤戦〜!そして、仏事が終わり、キッチンで主人の朝食用コーヒーがカップに注がれる頃は、もう待ちきれんばかりの催促の吠えとおねだりの上下飛びつき運動が始まる。この喧騒の中で、主人はコーヒー立ち飲み・スタンド式朝食を済ませた後、ワンコ達の器にご飯を入れ、「さあ、お待たせぇ〜!」と両手に食器を持つ時には、狂喜乱舞の沙汰となる。

しかし、我が家のワンコ達は、ここからが胸突き八丁〜!

まずは、「Sit!」(お座り!)と言われてお座りをしてから…ここで、即座にお座りをすれば、朝ご飯への時間が短縮されるのに、終盤戦で興奮するものだから、沈静化するまで結構無駄な残念な時間を費やす。その事に気づいて、ようやくお座りが完成したら、待ちわびたご飯の器を目前に生唾を呑み込みながら、犬と言えども…食前の祈り。

今日のこの有難い食事に感謝し、御祖先、家族、お世話になった獣医さんへの感謝、ご縁ある方々のお幸せを祈り、今日も言う事をよく聞いて良い子で過ごす誓いを含めて、主人が代りに声高くお祈りをする。

その間、一人は、毎回フライイングを試みて何度か食器に突進するが、厳しく制される。お祈りの最後の頃は、いつしか“悟りの境地”?に陥り、微動だにせず、唯々一心に主人の瞳を見つめ続けて、祈りを共にする。お祈りが終わり、「はい、よしっ!」と言うその一声で、今日も本当に本当に有難い朝の糧に心から感謝してありつく。

人間が忘れがちな感謝と祈りの生活を、犬と言えども…毎日、欠かさず続ける我が家のワンコ達は、「途中困難最後必勝!」を体得し、お陰様で安心平和の日々を送っている。(Katharine)

うるうる輝く瞳が何とも同情を誘う、賢くも健気なワンコ達。…さあ、思い切りお食べ!!