今回は有難いことに艫居さんよりお話を頂戴し、「美味しいお茶の淹れ方と茶の湯文化(第6回/歴史を楽しむ会2月2日(土)10時~12時)」について皆様と時間を共有させて頂きました。
日本のお茶の歴史から始まり、千利休によって室町時代後半より茶道が確立され現在まで継承されているということは、今からおよそ600年前のことです。
こんなに長い時間をかけてまで伝え続けられている背景には、やはりそこには現代にも通ずる我々が人間として生きていくうえで大切なことを教えてくれているのではないかと私は感じます。
千利休が大切にした7つのことばのひとつに「降らずとも雨の用意」という言葉があります。その意味は、「あわてずに、どんなことにも対応できる準備と心構えをしておこう」ですが私たちはとかく目の前のことに精一杯で、または自分の好きなことを優先しがちでやるべきことを怠って次のことにまで十分に気を配れないことがあると思います。つまり、この7つのことばには茶道に限らず日常の生活のなかで大切なことを示唆してくれているのだと私は考えます。
我が国では西洋かぶれが進んでおり、日本の文化、歴史を知らない日本人が年々増え続けています。残念でしかたありませんし、このままでは日本人らしい日本人は減少するばかりです。海外へ行くことは素敵な体験ができて素晴らしいですが、自分の国のことを勉強すると自分自身に自信がつくと信じています。この会に参加するようになってから学校では勉強できなかった気づきがたくさんでき、参加者の皆様と意見交換ができるので毎回本当に楽しませて頂くおかげで人生が豊かになっています。
教科書では応仁の乱をやりました。舞台は今では煌びやかなイメージのある京都ですが、当時は戦ってばかりいたことを改めて知り驚きました。昔の日本人は使命感、忍耐力、体力、覚悟を持って命がけで後世の人々のことを想って懸命に生きていたのですね。(鈴木冬華)