平成二十二年三月、私は初めて沖縄空港に降り立った。それから十回、合計十三年にわたり沖縄に通うことに成るとも思わないで。沖縄事務所主催の「宿泊セミナーイン沖縄」に出講するためだった。
毎回、南国特有の文化の中での三泊四日は楽しかった。横浜事務所からも、何人か参加していただいた。その間、沖縄事務所の皆様とも仲良くなり、将来、宮古島に事務所を立ち上げることを本格的に考えるようになった。
宮古島は沖縄からまた飛行機で一時間余り飛び、台湾の横にある島である。沖縄事務所から、頻繁に人が宮古島に通うようになり、私も四回行かせて頂いた。その中では宮古島市立上野中学校で、道徳のお話をさせていただいた。玄関には「歓迎」の立て看板。びっくりして嬉しかった。落ち着いて、穏やかな空気が、私たちを迎えてくれた。
上野中学は、創立七十五年。代々の校長先生の、お写真が飾ってあり、「博愛」を学校のモットーにしていらしたそうだ。そして何と!現在、上野中学校では、いじめ、登校拒否、ゼロだそうだ。宮古島市の他の中学校では、いじめや、登校拒否が発生しているそうだが。大変良い物を見せて頂き、すがすがしい思いで、学校を後にした。
そのような皆様の色々の努力のお蔭で、維持員も二十名に成り、今年三月三十日、宮古島連絡事務所の開所式が、行政の来賓や、九州部長もいらして、ホテルで立派に開催された。記念講演では小松遊平講師の「徳づくりの経営」の講演があり、その講演を聞いた参加者の三名が、感激して早速、維持員に申し込まれ、二十三名でのスタートになった。この調子で行けば、宮古島事務所に成るのも、遠くないと思う。当日は、新聞社も取材に入り、翌日の新聞に大きく報道された。
現在私は、月に二回、宮古島のリーダーとズームで勉強会をしている。日本全国、事務所が消えてゆく中、新しく力強く事務所が生まれるのを、目の当たりに拝見させて頂き、たいへん嬉しい事だった。(YW223号より/戸塚鎌倉地区・沼野文子)