今年も、残りあとわずかとなりました。
一年の最後の月である12月は、新しい年を迎える支度もあり、何かと気忙しくなる月でもありますが、クリスマスというイベントのおかげで、町中が賑わい、あちこちのクリスマスデコレーションやBGMに、冬の寒さの中にも心温まる幸せなムードが漂いますよね。
西欧のキリスト教では、神の子としてこの世に降誕したイエス・キリストのお誕生を世界的に祝うクリスマス。日本のイベントとしても、クリスマスツリー、ケーキにサンタクロース、プレゼントが貰える嬉しい日!そして、恋人同士が素敵なレストランでお食事を…というイメージで、すっかり定着しています。
以前、夫の転勤で滞在した米国で経験したクリスマスは、もちろん美しいデコレーションとお祝いムード満載でしたが、クリスマス休暇中は、あちこちから家族が大移動して集い、クリスマスイブから当日は、教会で生誕祝福のミサ(礼拝)をして、自宅(親元)で家族で感謝や世界平和の祈りと共にお祝いをするという習慣でした。駐在中の夫と私が、子供達の居る日本に帰国しなかった時は、「何故、クリスマスを家族と一緒に過ごさないの?」と不思議がられたほどです。
クリスマスには、街中のレストランやお店、デパートも休業となります。ですから友人、知人とのクリスマスパーティーや買い出しは、休暇前が盛んで、クリスマスプレゼントやクリスマスカードも、お互いに喜びを分かち合い、相手のお幸せを祈るためのもので、更には自分達だけではなく、特にこの時期はスーパーやお店で、支払いのレジでドネーション(寄付)受付けがあり、夫の会社でも、クリスマス寄付金を募ったり、会社の入り口に大きなギフト箱が設置されて、集められたギフトを孤児院などに送る習慣がありました。貧者や弱者への配慮を忘れずに過ごすクリスマス…。素敵だなと思いました。一方、私達日本人は、クリスマスの後に、日本のメインイベントであるお正月を迎えます。以前に比べ、お正月休みもお店は開店し、年賀状も省略傾向のよう…。
せめて新年を迎える家族の集いでは、初詣、墓参、おせち料理、お正月の遊びなどを通して、日本の伝統文化を厳かに満喫し、末長く子供達や孫達に継承していきたいものですね。そして、願わくば世界中の人々の幸せを祈る気持ちを忘れずに。末筆ながら、皆様にとりましても、来たる年が喜びに満ちた素晴らしい一年となりますよう、心よりお祈り申し上げます。